名古屋からみなさまへ。

何から伝えればいいのか、わからないまま時は流れて。

……などと30年ほど前のJ-POPの歌詞を引用する必要があるほど、SARS-CoV-2、いわゆる新型コロナウィルスに翻弄された2020年でした。

名古屋コミティア56は、4月に全国対象の緊急事態宣言の発出を受け中止。主にツイッターを利用したエアイベントとなりました。

その後5月には緊急事態宣言も解除され、感染状況も落ち着きをみせたものの、今度は名古屋コミティア57Wを開催するための人的資源が確保出来ない恐れもあり、感染拡大予防を打てないとの判断から早い段階での開催中止を決定しました。(ただ、たまたまの結果ですが57Wの開催時期に感染者増加傾向にあったため、感染者抑制の一翼を担うことが出来たかもしれません)。

代替えとして名古屋コミティア公式ホームページをポータル(玄関、入口)とした「エア名古屋コミティア57」を企画し、100サークル余りのエントリーをいただきました。

ただ、実態のある「名古屋コミティア57W」は700スペース募集でしたし、56から持ち越したサークルさんと、57Wに新規に申込みいただいたサークルさんの総数を母数とした、エア名古屋コミティア57参加率はざっと14%でして、イベントのブランド力や発信力が、サークルさんの望まれるレベルより低いのかなとも感じた次第です。

エアイベントに関しては何をどうしたものかという状態でした。

公式アカウントから注目サークルさんのツイートをリツイートでピックアップする、というのもアイデアとしていただきました。担当者の好みが反映されて公平感を欠く運用となりかねず、次回がもし有るならば、どう調整し運用するかが課題となります。

あるいは、名古屋コミティアをポータルとした「エア名古屋コミティア」であれば、登録ジャンルページを紹介するようなツイート発信するという方法もあるかもしれません。

一番の理想は、エアイベントは”過去こんなこともあったなー”ですが、次にエアイベントをすることがあるならば、より良い運用を検討していきたいところです。

 

実態のあるリアルイベントが開催出来なかったことから、名古屋コミティアは運営資金が困窮している状況です。この状況を少しでも補うべく、公式物販サイト[名古屋COMITIA物販部]を設置し、そちらでティアズマガジンやクリアファイル、Tシャツ、ポストカードを販売しております。

2020年10月15日から開始し、これまででおよそ50万円あまりの運営資金の補填が出来ました。ご購入いただいた方、販売価格に上乗せして支援をしていただけた方、大変ありがとうございます。

マフラータオルは在庫切れで買うことが出来なかった方、申し訳ありません。Tシャツ以外は在庫のみとなります。Tシャツは、いわゆるオンデマンド生産(受注生産)のため、在庫切れがありません。デザインも日常使いで困ることは無い、と自負しております。よろしければご支援いただけますと幸いです。

 

さて、今後のことを少し書いてみようと思います。

新型コロナウィルスに対するワクチンの接種拡大によって、2021年1月のような厳重な感染対策が必要なくなると期待して、というものも含みますが……

募集サークル数は、2019年までと同様に会場キャパシティ上限までを必ず募集していきます。

ただ、やはり新型コロナウィルス感染陽性者数の推移によっては、会場施設に対する入場者数の制限、対面で接する場所の間隔拡大などの要請を受け、規模を小さく変更して実施することがあるかもしれません。まずは名古屋コミティア59(2021年秋開催予定)までは。

その後、いったん名古屋コミティアは開催規模を縮小します。

現在はイベントホールで500スペース募集ですが、これを過去開催したことのある、白鳥ホール(名古屋国際会議場内)、あるいは名古屋市外のホール…例えば、2000年代に開催していた刈谷市産業振興センターあいおいホールなど、200スペース程度の小さな会場での開催を進めていきたいと考えております。

規模縮小の理由は、後継者の育成です。

2009年に名古屋凱旋と銘打ち白鳥ホールで開催して以降、名古屋市内での同人誌即売会開催やSNSの発達もあってか[作品発表の場]として名古屋コミティアへのご支持をいただき、回を重ねるごとにサークル参加申込み数・一般参加者数は増加し続けていました。そして、それに対応すべく、熟練のメンバーが参加サークルが少ないころからの経験をもとに対応を検討し実行、あるいは何か問題が起きたその場で対応して参りました。

その反面、経験の浅い若年メンバーは、熟練メンバーの背中を見続けることしかできず、同様に熟練メンバーも若年メンバーを指導が出来ず、ノウハウの引継ぎが出来ていない状況となってしまいました。これはイベント当日の運営に限らず、サークル申込みの受付、ティアズマガジンの編集、出納関係と言った、組織運営の部分にも当てはまります。

この問題を解決するには、若年メンバーに経験を積ませることが必要で、そのためにはいったん制御しやすい規模に縮小することを選択しました。

それによって問題が完全に解決できるかわかりません。しかし、勝算はあります。新たな問題が出るでしょうが、それを正面から対応してこそ成長する、そう信じております。

そうして経験を積み、名古屋国際会議場の改修に伴う臨時閉館が終わる2026年下期には、またイベントホールでにぎやかなイベント開催が出来れば、と考える所存です。

 

どうか、サークル参加・一般参加のみなさまも、[名古屋コミティア]の成長を見守り支えてください。

長々と重い文章となりましたが、これでおしまいにします。
1年ぶりの、実態のある名古屋コミティアを、どうか楽しんでいってください。

 

名古屋COMITIA実行委員会 山村